国民体育大会や運動会などで歌われる「若い力」には演技があるのをご存じでしょうか？
「若い力」は昭和２２年（１９４７年）に開催された第２回国民体育大会（石川国体）に際して「スポーツの歌」として制作されました。
また同時に、この曲に合わせて演技するマスゲームの振り付けも創作されました。
当時、日本は敗戦の痛手を背負いながらも復興への道を歩み始めていました。
スポーツの力で戦後日本の復興と再建を目指し、第１回国民体育大会が京都を中心とする近畿地区で開かれた後、国民に元気の出る歌をということで、第２回石川国体に際して作られたのが「若い力」です。
そしてこの時、この歌に合わせた演技も創作されました。
演技を創作したのは、当時、金沢市の小学校教員だった稲場四郎先生ら３名によって作られました。
この演技は、平和で明るい未来に向かって新しい日本を創っていこうという力強さを表現して動きを考案したそうです。
昭和２２年１０月３０日 雨の多い金沢では珍しく、明るい日本の未来を予期するかのように爽やかに晴れ上がった秋空と昭和天皇臨席のもと、開会式会場の金澤市運動場（現 金沢市営陸上競技場）で、力強く軽快な「若い力」のリズムに合わせて金沢市内の小学６年生男女約４，０００人が全国から集まった選手・役員約１万３千人の前で堂々と躍動感あふれる演技を披露しました。
これが初めて公に披露された「若い力」の始まりでした。
金沢市スポーツ事業団は「若い力」プロジェクトと題し、「若い力」の演技に込められた思いを、このコロナ禍を乗り越える”元気”を全国に発信します。